プロにふるさと納税のお礼品で料理を作ってもらったら、走馬灯がよぎった
あの料理も、この料理も……夢みたいな美味しさ。
家に帰ってから時間差で気づく。
「あれは走馬灯に出てくる料理だったのだ」
それくらい舞い上がっていた。
ともあれ、その日食べた料理のレポートをお送りする。
腕利き料理人3名が振る舞うお礼品を使った大試食会!
5歳さんから、ふるさと納税のお礼品で食事会をやるとの知らせを受け、都内某日にキッチンスタジオへ。「お礼品大試食会!」との名目だったけれど、その実態は3人が料理を作り招待客を幸福の海に沈める会。まんまと溺れた。
料理人のひとりに選ばれたカイユーヤさんは、鹿児島県の長島で「食堂あさひや」で、イタリアンをベースにフレンチ、洋食、和食も幅広く手がけるシェフ。今回は数々の料理の中から、彼が考案した2皿にフォーカスする。
カイさんに料理のテーマを伺うと「せっかくの素材なので、美味しく食べてもらうのが第一ですね。あと、僕の中でふるさと納税のお礼品って、お肉とかが大量に届くイメージがあったので、“家で作れるアレンジ料理”を裏テーマにして作ってみました。少しマネするだけで、家で食べる味がワンランクアップしますよ」と話してくれた。
ジビエらしさが際立つ「ジビエのカレーライスバーガー」
「ジビエのカレーライスバーガー」は、軽くフライパンで焼いたターメリックライス、スライスした甘栗、猪肉のカレー、ごぼうチップスの4層からなる。
「猪肉のカレーはシンプルに市販のカレー粉を使ってドライカレーにしました。肉はクセがなく、ジビエ特有の香りが控えめだったので、甘栗やごぼうでアクセントをつけました」とカイさん。
猪肉の脂の上質な旨みが全開で、まるでコース料理の一皿。ひと癖ある甘栗やごぼうが奥深さを生み出し、鼻から抜ける香りまで美味しい。市販のカレー粉を使ったとは思えない仕上がりで、ジビエをカレーでアレンジしたり、甘栗やごぼうをアクセントに加える点は真似しやすそうだ。
■ 使ったふるさと納税のお礼品 ・お米マイスター厳選の輪島米9種つめあわせ ・高たんぱく低カロリー!のとしし肉ジビエ500g
材料(2人前)
- 猪肉 … 150g
- にんにく … 1かけ
- 生姜 … にんにくと同量
- たまねぎ … 1個
- セロリ … 1/3本
- 人参 … 1/3本
- しめじ … 1/4パック
- ごぼう … 適量
- あまぐりむいちゃいました … 4個
- 塩 … 適量
- SBカレー粉 … 大さじ1.5
- コリアンダー … 小さじ2
- ターメリック … 小さじ1
- こいくち醤油 … 小さじ1
- 昆布だし汁 … 200ml
- ごま油 … 適量
作り方
- 猪肉を1口サイズに切る。
- 玉ねぎセロリ人参にんにくしょうがをみじん切りにして、しんなりとするまで炒める。(このとき塩を少し入れて炒めると、早く火が通る)
- イノシシ肉としめじを入れて更に炒める。
- カレー粉とスパイスらを別のフライパンで乾煎りする(焦がさないように注意)
- 1から4をすべて混ぜ合わせる。
- スパイスが馴染んできたら、だし汁をしてて伸ばす。
- 濃口醤油を少しいれて、味をととのえる。
- ごぼうはピーラーで薄くそいで、ごま油でカリカリに素揚げする。
- ごはん2合にすべての食材を混ぜて炊く。
- ごはんを器によそい、あまぐりむいちゃいましたをスライスしたものを乗せ、ルーをかけて、最後にごぼうを乗せると完成!
贅沢に旨みをすする「ホタテのポタージュスープ」
「ホタテのポタージュスープ」はホタテと牛乳で仕上げてあり、ホタテのフリットが添えてある、ホタテづくしの一品。
一口すするだけで、北海道のホタテの濃厚な旨みの洪水。隠し味の白味噌や塩麹でほんのり優しい甘みをプラスすることで、余韻に懐かしい滋味が広がる。ここにホタテのフリットがスープに飛び込めば、新たな展開がはじまるのだ。
あまりにも贅沢な味わいで「家ではできそうにない」と尻込みしていたら、使用した北海道猿払産ホタテは一度に1kgも届くとの情報が。大量に届くからこそ、はりきってチャレンジしてみたい料理といえそうだ。
■ 使ったふるさと納税のお礼品
・北海道猿払産 冷凍ホタテ貝柱 1kg(61から80玉)
材料(作りやすい量)
- ホタテ … 200g
- 玉ねぎ … 半玉
- にんにく … 半かけ
- 白ネギ … 白い部分を7センチくらい
- 白ワイン … 70ml
- ローリエ … 1枚
- 牛乳200ml
- 生クリーム … 100ml
- バター … 20g
- 塩 … 適量
- ホワイトペッパー … 適量
作り方
- にんにく、たまねぎ、ネギをみじん切りにして、バターと塩を入れて炒める。
- ホタテを入れてホワイトペッパーを少しかけて炒める。白くなってきたらワインとローリエを入れて煮立たせる。
- 牛乳を入れて煮る。(沸騰しないよう注意)
- フードプロセッサーで粉砕して、最後に生クリームを入れて塩で味を整えて完成!
他にも、水っぽくなりがちな冷凍フグの刺身を昆布締めにするなど、素材の旨みを活かした料理をたくさん作ってくれたカイさん。最後には「どの素材も質が良く、作っていて本当に楽しかったです」と笑顔で語ってくれた。