ふるさとの味と家族の笑顔
ふるさと納税を本格的に始めたのは、2年ほど前。全国各地から名産品が届く楽しさと、妻や子どもたちとパソコンの画面を見ながらお礼品を選ぶ楽しみがある。いまでは家族の大切なイベントだ。
毎年、いろいろなふるさと納税のサイトを見ているが、今年は新しく東急グループの「ふるさとパレット」を使ってみることにした。子どもたちも一緒にパソコンを覗いていると、ひときわ反応の良いお礼品が。
「これがいい!」
今年の夏、我が家の小さなベランダではミニトマトを育てていたが、酷暑に耐えきれず枯らしてしまったのだ。3歳の娘の寂しそうな顔を思い出す。
画面を何度も指差しながら、娘の目の奥はキラキラ輝いていた。
「これだね」
「これにしよっか」
僕と妻の声が重なった。選んだのは大分県国東産のミニトマト「好きっちゃとまと」。
休日の午前中、家でこどもたちと遊んでいるとピンポーンと呼び出しベルが鳴った。
届いた段ボールには、いっぱいのミニトマト。
ミニトマトは毎日の料理の付け合わせにしているけど、それにしても多すぎる。食べても食べても減らないと予想して、小分けにして妻の実家や、よく野菜を分けてくれる近所の方にまで配り回ったほどだ。
たくさんのミニトマトを小分けにしていると、もうひとつ注文した北海道の白糠町からもお礼品が届いた。
北海道の海産物という特別感。スーパーマーケットやお取り寄せで手頃に買うこともできるが、ふるさと納税と思えば少しだけ贅沢したくなってしまう。去年も白糠町で大粒ないくらを注文したし、ふるさと納税で注文する海の幸はわが家で定番になりつつある。
「量もいっぱいだし、使う分だけ解凍して食べられるね」
アボカドのサラダや、明太スパゲティ。連日、彩り鮮やかなメニューが食卓に並んだ。子どもたちも大喜びで、大正解のお礼品だった。
今のご時世、在宅ワークで子どもたちと一緒にお昼を食べることも多い。子供たちにも人気なうえ、つまみにもなるから、大人の時間に妻とお酒を楽しむにも良いお供だ。そんなことを考えてるうち、ついついお酒まで返礼品の中から探してしまう。お酒特集の中には、各地の地酒も…。
「なになに、また頼むの?」
「ふるさと納税ってついつい贅沢しちゃうよね」
スーパーマーケットでお菓子をたくさん選ぶ子どもたちを注意できないくらい、実は大人もふるさと納税でワクワクするのだ。
「ふるさとパレット」なら、ふるさと納税で東急ホテルに宿泊ができたり、ふるさとパレットならではの珍しい特産品もある。
今後も利用して、少しの贅沢を家族で楽しんでいきたいと思った。
家族のために頑張れた日々の仕事があってこその納税だから、お礼品だって家族へのお礼みたいなものだ。
適当な言い訳を並べて、ふるさとパレットを見ていると、隣で見ていた妻が話しかけてくる。
「でもさぁ、そんなに注文してOKなの?」
気になったお礼品をメモしていた、僕の手が止まった。
「OKOK。今年は頑張ったから大丈夫!今のうちに選んじゃおう」
「食べ物だけじゃなくて、ホテルに宿泊とか、お出かけもできちゃうんだねー。見て、遊園地貸し切りだって」
妻が前のめりに探し始めたのでヒヤヒヤする。
ちょっとそのページは高級品が多い気がするのだけど。
「じゃあ、ガンガン納税しないとね!」
今年も来年もたくさん働いて、ふるさとパレットからお礼品を賢くたくさん選ぼうと思う。